may be May

頭の中のごみそうじです

[PR]

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

マキシスカートの下
左のふくらはぎ
かじられたみたいな跡

「自傷癖と変わらないな」
彼は切れた口元で笑う

グロテスクな衝動は
悪くない字面にくるんで
メジャー・スケールに乗せるのが正しい
わたしたちは思う

あのひとはそれができない
そして多分
男でいることを
ときどきゆるせなくなるんだろう
「彼女の場合は知らないけど」
腫れた頬をなぞる

ためらい傷の代わりに
おびただしい鬱血痕
どうせならまとめて
捨ててもらえたらいいね
きみの目が見えているうちに

かえらないで

葉のないイチョウ並木
色とりどりの風船を
酒樽に差して歩いた
直線上

「今後もずっとよろしく」
べたつくラメのペン
特徴のない筆跡

鼻先で切られたテープ
ドッグランになったテニスコート
色素のうすい髪と目
暖炉とダルメシアン

かかってくるのを待ってた
からかわれてるのは知ってた
良かった

かえらないで
いかないから
かえらないで
いわないから

よどみ

ネグリタ・ラムとバニラオイル
AMERICA'S BESTが紛れる

水とハートランドが詰まった冷蔵庫
使いこまれたウォーター・オーブン

がたついた歯並びはいつも
小馬鹿にしたかたちで覗く

「呼びたいのは、
　待っているのは」
指折っているのを知っていて
なくせないものを分かっている
そう信じている
そのつもりでいると

台無しになってしまいたいね
体温がまた入れ換わった
色で見えたら　一発なのに

Something Blue

遡れるならどこからがいい？
あたしが思う通りの答えだと
思うかどうかが聞いてみたい

はじめて一緒につくったうたは
肌を打つ砂の味がする

白いビルの屋上
緑色の缶で乾杯
雨ざらしのゾウ
彼がまばたきしたらせえので
飛ぶ

星も
月も
血の色も
懲りずに同じでたらめを
二人に吹き込み続けてる
死ぬまでわらえる
死ぬまでそれだけ

低いビルの屋上
緑色の缶は品切
独りきりのゾウ
彼がまばたきしたらせえので
帰る

エンド・オブ・ペニー

彼女のお気に入りのレコードが鳴る中
白光
それでも良かったんじゃないの
煤けた切り口を見てる

カウントダウンも
親切な暗示もない
新月じゃないといいな
光れない星が見たい

喚いてみせてよみっともなく
ぐずってごねてすがりついて
おまえじゃないと駄目だって言って

あはは

抉りだした本音も断片
それでもあなたは補完をまちがえずにいてくれるだろう
愛してる
早く　振りほどいて