もうちょっとマシになられへんかなあ、と思ってきました。見た目がなおせへんなら中身だけでも、性格が変わらへんのやったら頭だけでも、良うならへんかしらと右往左往してきました。殊更怠惰ではなかったつもりですがきっと根本的なところで間違っているんでしょう、懲りて疲れていまはただはよ終わってしまえばええのにと思います、なんせもう24、まだとはとても言われへん。わたしは過去を捨てました、そして過去しか持ってへんかったんやなと悟りました、食べ終わったお菓子の缶を後生大事にしているような貧乏性でした。勉強も全然ものになりません、わたしの回路は錆びて傷んでぶつ切りになってしまって粗末な応急処置でかろうじて形をなしていなくもないだけ、有機的に機能するには程遠いんです。完璧に手遅れではなくてもこれをいまから修復するんは骨の折れることです。わたしは一番にならんと、というふうに自分に暗示をかけるんがすっかり不得手になりました、焚きつけてくれる人もいません。ギーベンラートみたいに長い手紙書く宛てがあればいいものの思い当たりません。会いたい人はいますがそれはわたしがわたしでなくなれたらの話です、いまのままなら誰とも話すことはありません。ひとつ言うとすればわたしは、いや、いいえなんでもありません。ほんまにただの穀潰しで、無益で、阿呆みたい、生きてるの。どういう神経なんやろう、なにも成さんと。みたいなこと言うてもらえさえしません。あの人もあの人も、わたしに関わったことへの後悔を滲ませながらダメージなく去ろうと口先だけ障りのない文句でととのえてそのままのうのうとしています。正直な嫌悪を浴び正当な憎しみを向けることもかなわずわたしは恨みに恨みました、虫の好かった自分の過去を。このまま目覚めなければ本望です。おやすみなさい、さようなら、大好きでした、残念です。