may be May

頭の中のごみそうじです

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やがて来たる

他には誰も居ない、誰も
でもきっとみんな意外に
似たようなさみしさの中
一度くらい真に受ければ
きみの孤独も聞けたかな

冷えてぬかるむこの底に
わだかまって嗤ってたい
登って行くこと
降りて来たら手をつなごう

それでも
髪を切りたくなる
服を買いたくなる
引き留めて話し続けたくなる
わたしを知って
あの人が分かる
命取りな春が来る

礼儀正しく意欲にあふれ
愛想を欠かさず隙もない
おびただしいそのなかの
誰もおそれはしないけど
全員に蔑まれているのが分かって

こめかみからねじきれそうになる
頭蓋骨が熱を持って痺れるようで
強張る口角を上げる度ずきずきと

ここはおまえの居場所じゃないと
鼓膜を通さず声が囁く
石で出来た冷たい床に
頬をつけて寝転びたい

無害でいるから排除しないで
若しくは単純な結論を出して
限界はとうに、とうに

12.0.8

信用は低温のまま
抱擁はつまり嘲笑
灰色に承認し合う

興じきれずに泣いたりして
失敗して、ただれた跡
わたしだけに残った疵

錆びて塗装の剥げた観覧車
終着地を亡くしたゴンドラ
壊すコストさえ与えられず
打ち捨てられた成れの果て

殴ってくれれば良かったのに
そうしたらあなたを憐れめた
いつまでもその痛みを愛した

羽根よりかるいこの価値の所為
恥ずかしげもなく老いればいい
憎しみは乾く
埃は雨が洗う
何も拭われず

神様の賭け

からくりを知ってしまったから
神様の賭けには乗れなくなった

ふたつだけ疑わないと決めた
その日に二人で始まったこと
あの人に選ばれたということ

だから分かち合いたいのは
窓の外に赤い車と青い服を
無意識にさがすその気持ち
ほかは全部埋めてしまった

あなたに会いたい

not even me

清潔なシャツ、破れていないジーンズ
ボタンはきちんと上まで留めて
虫も殺せないような顔しながら
ブランキーをうたってほしい
あなたの作る歌ではなんだか
あなたでないような気がする
ガレットを食べたカフェの上
無骨な床にピアノだけあった
あの部屋でもう一度会おうよ

where are u boy, not even you