may be May

頭の中のごみそうじです

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旅立ち

もっと冷たくなれる
もっと優しくできる

ままごとのさらにまねごとにわたしは夢中にはなれない
ばかばかしいあどけない変わらないでほしいいとおしい

守るよ

きみに固有の瑕疵や欠缺のその
用途をきみはとうに見つけてる

怖気づいていても幕切れは来る
腹を括ろうが括るまいが終わる

お別れだけそっと言っておいで
ありがとう愛してるわすれない
またねって足しちゃいけないよ

行こう

過飽和

不幸じゃない
不遇でもない
フェアな世界に置かれただけ

必要十分な健康と
それを手放す自由

苦しいのは終わらせないから
おまえが先延ばしにするから

いつでも、かまわないんだよ

喪失感？
それは、おまえには不必要な語彙だよ
手にしたことなんて、
手にすることなんて、
言ってあげるよ、
ないんだよ
ひとが如何でも、おまえには

歩け
泳げ
力尽きるように
精一杯仕向ける

「それから」を閉じて溜め息を吐いた、
現代でこの生き方が出来るだろうか
明治でもかなわなかったから漱石は、
斯うして書いたにちがいがないのに

百メートルさえ直線で走れないグラウンドで、
全力を出し切れないことを歯がゆがっていた
きみが切望した理想郷じゃないのか、ここは

八十年代の終り
極東で泡は弾け
東西の壁は崩れ
時代は切り替り
私達は生まれた

丁度百年が来た

先生にそれは切欠に過ぎなかった
然し口実に足りるだけのものだった
平成は、そしてその終りは果たして

絶対不変

青が来る
橙が続く
私がさき
君があと

その連続
その間隔
その停止
その老朽
その忘却

BABY I LOVE YOU

ロックバンドのささくれた音が
どうにも耳に馴染まなくなって
優しい曲達を五枚千円で借りた

酸素の薄さに対して二杯目のカシスオレンジは濃過ぎて
迷惑な場所で倒れた私にペットボトルの水を差し出した
あの人の唄も聞きたくなった、だけど置いていなかった
嘘
本当はレジを過ぎてから思った
でもたぶん確かめても同じだし
聞きたくなったのは本当だから

アコースティックなんてと
口で云うほど元々合わない訳じゃなかった
駅前で弾く男女を一瞥しては顔をしかめる
あなたがまたばかにしそうな気がしただけ

耳も頭もおかしくなりそうなのよりずっと好い
嘘かなこれも
誰を、何を憚っての韜晦なのか
可笑しくて泣くに泣けやしない

音楽が堪らなく嫌いなのは
間違いないのかもしれない
ギターを弾いて、目の前で
あなたにだけは言い続ける