may be May

頭の中のごみそうじです

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誰の目にそう映らなくてもわたしの人生は全く悪くなかった、わたしは幸福だった瞬間瞬間をきちんと思い出し反芻することができる、わたしが何も成せず誰の力にもなれない脆弱な存在であることには全く関係なくわたしはそれを断言することができる。
それらの瞬間をくれた人すべてをわたしはいまも曇ることなく愛しています。愛しています。だからもう、そろそろ、かまいませんよね。わたしはよく生きよく生かされ、このままでお終いになりたい。歩くのがはやい、ときょうもたしなめられました。だけれどわたしはもう待つ気になれないようです。夜の気分は間違っている、その間違っている気分が目覚めても洗われなくなりました。たましいとして残ることがかなうなら、わたしはずっと、あなたの横顔を眺めていたいと思います。大丈夫、あたらしい環境はあなたを伸ばし育んでいくことでしょう、わたしとは相性の悪くないこの環境ではあなたをきっと頭打ちにしてしまった、だから、あの日、無茶を言って正解でした。一日一日が、あれからとてものろく、寂しく、わずらわしいものにもどりました。
あなたを見くびらないでください。あなたを鍛え磨くことを怠らないでください。そのすこやかさを愛しています。愛していました。

無題

憶えているから大丈夫
わたしは損なわれるためにここにいるのではない

121

幸せのありかは憶えている
硝子を隔てた向うが夢
区別のつかない二つが眠る
正反対の二人で眺める
一部屋しかない
一瞬でしかない
わたしをつらぬくただひとつの
安全で潔白なイメージ
台無しにしないように
閉じこめた

三度目の火曜日に
五十回目の正午に
見えた空を補おう
それで完璧

きみはわたしを裏切れない
わたしはきみを憎み続ける
うしなわない
損なわせない
運命に微笑んでみせよう
人生には諦めてもらおう
ヴィクトール　わたしの希望は過去に向かう

Rule for rule

野良猫よりもイノシシが
幅をきかせる山の上
始発に乗って最終まで
労働法を叩き込む
気の利かない冗談みたいに
大真面目に

争いを解決するということ
傷ついた顔に向き合わないで
事務的にことが済んでしまうようにと
敷かれてきたレールは
民訴のあらゆる理論は
どうにもそういうことのよう

ニューギニアの
ノルウェーの
正しすぎるやりかた
それでもダイアモンド氏は西海岸に
森さんは東京に暮らしてる

すばらしいきみを
そのことに無頓着なすばらしいきみを
くだらないぼくに
そんなことが耐え難いくだらないぼくに
愛させてくれてありがとう
そういう魔法の効き目も
そろそろちょっと切れてきた