may be May

頭の中のごみそうじです

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ネグリタ・ラムとバニラオイル
AMERICA'S BESTが紛れる

水とハートランドが詰まった冷蔵庫
使いこまれたウォーター・オーブン

がたついた歯並びはいつも
小馬鹿にしたかたちで覗く

「呼びたいのは、
　待っているのは」
指折っているのを知っていて
なくせないものを分かっている
そう信じている
そのつもりでいると

台無しになってしまいたいね
体温がまた入れ換わった
色で見えたら　一発なのに

Something Blue

遡れるならどこからがいい？
あたしが思う通りの答えだと
思うかどうかが聞いてみたい

はじめて一緒につくったうたは
肌を打つ砂の味がする

白いビルの屋上
緑色の缶で乾杯
雨ざらしのゾウ
彼がまばたきしたらせえので
飛ぶ

星も
月も
血の色も
懲りずに同じでたらめを
二人に吹き込み続けてる
死ぬまでわらえる
死ぬまでそれだけ

低いビルの屋上
緑色の缶は品切
独りきりのゾウ
彼がまばたきしたらせえので
帰る

エンド・オブ・ペニー

彼女のお気に入りのレコードが鳴る中
白光
それでも良かったんじゃないの
煤けた切り口を見てる

カウントダウンも
親切な暗示もない
新月じゃないといいな
光れない星が見たい

喚いてみせてよみっともなく
ぐずってごねてすがりついて
おまえじゃないと駄目だって言って

あはは

抉りだした本音も断片
それでもあなたは補完をまちがえずにいてくれるだろう
愛してる
早く　振りほどいて

メビウス

イエライシャンが匂うたび
甦る音
歪まない黒

同じ青なのにどうにも
嘘っぽいパッケージ
こんなふうに
すべては
ぼくらは
均され
それに
慣らされていく

爆音で
足元にも及ばない音
あなたがそうしてきたように
祈りは
望まないだれかが
いつかのわたしが
拾う　それだけ

ディア・ドアノー

ねえ、京都市役所前まで
絵になるふたり連れて来て
オレンジと九条ネギを添えて
何度だってキスすればいい

新京極のショウ・ウインドウ
おにいさん、視線にご用心
セーヌ河でも等間隔かしら

ここに降るのは
気の抜けたジンジャーエール
三角州に来たらみんな
どうせくちずさんでるんでしょ

ランチにファラフェル頬張って
おやつの豆餅のために行列
境内にひしめく店、店、店
森のなかにただよう古本の匂い

セピアのなかに収めてしまおう
釣り糸かわりにレンズを向けて
さあ引っかかりにおいでよ