私はあなたのようになめらかに
言葉を紡げはしないし
隠すことも曝すこともうまくない
たとえばセックスは全く好きじゃないなんて
話したいことがひとつもないなんて
本当のことでどうしようね
からだが口が忘れるだけ
あなたが愛しているものは
私が愛していくものは
変わらないとでも言いたげ
順調に歳をとっていく
安心するし、とても怖い
あなたはきっと
私のことを疎ましがることさえ不本意なんだろう
会ってしまったことはなくせない
厄介なことに
昨夜のこともあの子が
吹聴して事実になる
彼のさげすむような目
私も気づかないわけじゃない
苦しまずに死んでいきたい
どうやらかなわないみたい
絞めて首を
刺して胸を
ありきたりでいいから
様になるように仕立てて
つらい